金木犀とジャスミン。美しさに秘められた臭い話
秋の香りの代名詞、金木犀
今日、今シーズン初の金木犀の香りを嗅ぎました。
まだまだ満開というわけではないのに、横を通るだけでふわふわ香ってきて…思わずキョロキョロしちゃいます。
こんなに香しいお花なのに、精油ってあまりメジャーではありませんよね。
原産が中国ということもあってか、あまりヨーロッパで扱われなかったのでしょうか。
IFAでもNARDでも学習範囲にはありませんし、生産メーカーも少ないです。
実は私もまだ一度も嗅いだことがありません。
金木犀の精油
身近なところですと、生活の木での販売を見つけましたが…お値段はカワイクナイ。
採油率が低いのもあるでしょうけれども金木犀は開花時期も短いですし、それだけ貴重ということですね。
しかも、色々口コミを見てみると精油自身の香りは私たちが知っている「金木犀の香り」とは少し違うようです。
スパイシーさや苦さなどが強く出るようで、使用量はかなり注意が必要そう。
同じモクセイ科植物のジャスミンも「花の香りと精油の香りが違う」、とおっしゃる方はいますし同じような感じでしょうか。
生活の木から出ている金木犀精油(水蒸気蒸留法)の成分表を参考に見てみますと
鎮静作用(興奮を落ち着かせる作用)や抗不安作用、血圧降下作用があるリナロールが多く含まれているので、昂った心を落ち着かせたり、沈んだ気持ちを包み込むような効果、が期待できそうです。
あの風に乗ってフワッと香る、甘いのだけどどこか秋の愁さを含んだあのイメージにぴったりですね。
金木犀精油とジャスミン精油、その共通点
そして…微量成分ですがβイオノンという成分も含まれており、これに敏感な方は「臭い」と感じるそうです。
そう言えば、同じモクセイ科のジャスミンもインドール、スカトールという微量成分によって「臭い」と感じる人がいるとか。
なんでも、糞便の香りだそう。
しかし、金木犀もジャスミンもその微量成分のおかげで、ほんのわずか配合したその香水はとても温かみのあるフローラルな香りになるそうです。
そういう一点の影というか、美しさの裏にある隠し事みたいなものがあるからこそ、ついつい魅了されてしまうのかも知れませんね。
maco