アロマトリートメントを弾く
アロマトリートメント中のリズム
アロマトリートメントを行うとき、セラピスト側にはたくさん気をつけることがあります。
自分の姿勢、体重移動、手の密着度や温度、いま何を目的にどこへアプローチしているのか…
そんな、気をつけていることのうちのひとつとして私は、トリートメント中のリズムを大切にしています。
月の光…ピアノレッスンで得たもの
物心ついた頃から中学卒業まで、ピアノを習っていました。
一番思い出深いのが、クロード・ドビュッシーの「月の光」という曲なのですが。
これを弾くとき、当時のピアノ教室の先生が言っていたのが
「心の中でリズムを意識してから弾き始めなさい」
ということでした。
いきなり、ジャーン!と弾き出すのではなく、心の中で1、2、3、1、2、3、…と整えてからスタートします。
そのリズムに乗って弾き始めると、ちゃんと転ばず、遅れず、乱されることなく弾き終えることができるのです。
そしてそういう意識で弾いたときと、ただ譜面の見た目通りに弾いたときとでは
「完成度」みたいなものが違うのですね。
これは多分ですが…この「月の光」という曲の拍子が独特、かつ休符スタートなので、ここの意識の差でかなり違いが出るのかな、と思います。
アロマトリートメントもリズムに乗って
そして、この法則はアロマトリートメントにおいても同じことが言えるのでは…と感じています。
トリートメント前に自分の姿勢、呼吸を整え、心をニュートラルに。
そしてお客様の呼吸を意識しながら
1、2、3、1、2、3、…
その流れにのってスタート。
こうすることで、突然始まって突然終わる!みたいな違和感が出ることもないし
、手技の変わり目がブチブチ途切れるようなこともありません。
アロマトリートメントゆえの心地よさを感じる
アロマトリートメントにも様々な手法というか、流派みたいなのがありますから
一概にはいえませんが、私としてはたゆたう波のような、途切れることのない
ゆったりとした気持ち良さというのがアロマトリートメントの醍醐味かと。
そして、そのゆったりとした〜と一言で言っても、それをただ「ゆったりとした」と字面通りに捉えるのと、「ゆったりとした」リズムを意識した場合と、
どちらが気持ちいいか…
ご想像つきますよね?
心を込めたトリートメント、ぜひご体感くださいませ。
余談ですが…
「月の光」は同じ曲なのに儚げなものや力強いもの、楽しそうなものなど、まるで違う曲かのように様々な表現方法があり、それは演奏者がどんな月を想像しているか…だよ、と言われたこともよく覚えています。
どんな気持ちで弾くか…意識の持ち方ひとつでこんなにも違いが出るのかと感動しました。
maco