邪気払いにおすすめの精油とそのストーリー
古今東西、邪気払い
今日は節分。
最近は開運の象徴である恵方巻きのイメージの方が強いですが、豆まきや柊いわしなど、鬼を退散させる行事でもありますね。
諸説あるようですが、豆まきは奈良時代に疫病を鎮めるための宮中行事として始まり、江戸時代には一般庶民にも広まっていたのだとか。
(参考▶︎https://dime.jp/genre/844820/)
昔から天災や疫病など、原因がよく分からないものは鬼や悪霊の仕業とされ、それは“祓う“という行いでなんとかしようとしていました。
そして、その思想は東洋西洋問わず存在します。
悪魔や魔女など、“目に見えない恐怖“を祓う、浄化するということはあちらこちらでなされていました。
古今東西みな平穏な日々を願い、目に見えない恐怖に対して、目に見えない何かに祈っていたのですね。
西洋の邪気払いによく登場するハーブたち
日本でも香を焚く文化や香仏など、香りと神聖な儀式との結びつきはありましたが、西洋の歴史を見てみると、厄除けや魔除け目的として、よりハーブ類が多用されていることに気づきます。
例えば、浄化がキーワードのハーブといえば「ホワイトセージ」が有名ですが、他にも色々浄化や魔除けの歴史をもつハーブ、精油はたくさん存在します。(解釈の仕方にもよりますが…)
今回はその一部、そしてハーブではなく「精油」に絞ってご紹介しますね。
魔除け、浄化がキーワードの精油
サイプレス
「天高くのぼる聖木」の名をもち、古くから寺院や墓地などに植えられていました。学名が「Cupressus sempervirens」ですが、このsempervirensには“永遠に生きる“という意味があります。
ジュニパーベリー
浄化の精油といえばこれ。小枝を戸口に飾ることで悪魔祓いになると言われていました。また、黒死病が流行った際には、感染防止のためローズマリーとともに街路樹として植えられた歴史があります。
ローズマリー
上述のジュニパーベリー同様、伝染病が流行った際には感染予防として植えられました。また、ローズマリーの小枝を枕元に置いて眠ると、悪夢をみないと言われています。
クローブ
クリスマスオーナメントのひとつである「オレンジポマンダー」に使われています。あのスパイシーな香りとトゲトゲした見た目が悪魔を遠ざけるとされていました。
フランキンセンス
古代エジプトでは神殿の浄化のために焚かれた香りと言われています。現代でも瞑想時の香りとして使われることが多いですね。
ローレル
いわゆる月桂樹の葉。
「マラソン勝者の冠」のイメージが強いと思いますが、ギリシャ神話の神アポロンに捧げられた葉とも言われ、厄除けのためにローレルの葉で神殿の屋根を飾っという説もあります。
理にかなった芳香成分
上述の精油たちの多くに共通して含まれている成分が
酸化物類 1.8シネオール
モノテルペン炭化水素類 αピネン、βピネン
です。
これらには優れた抗菌、抗ウイルス作用や免疫調整作用、強壮作用があります。
まさに邪気を祓いたいとき(疫病が流行ったとき)に使うのにぴったりだったんですね。
当時の人たちはそんな含有成分のことなど意識せず、その植物の成り立ちや見た目、香りの印象などからそのような用途に用いていたわけですから…すごい話です。
そして、オレンジポマンダーのようにそれらが廃れることなく今も同じような用途で使われているという事実は、その植物の効能が確かなものであるともいえます。
植物の香りは、はるか昔から人々の心と体の平穏に役立てられていたのですね。
おすすめ芳香浴ブレンド
今日は節分ですから、おすすめの厄除け芳香浴ブレンドをご紹介します。
いい夢ブレンド
怖い夢は見たくない。ローズマリーをお守りにした、入眠ブレンドです。
どちらかというとリフレッシュ目的で使われやすいローズマリーですが、これなら入眠前でも使いやすいのでは。
ローズマリー(あればベルベノン) 1 滴
真正ラベンダー 1滴
スイートオレンジ 2滴
苦手なお客様が来店したときのブレンド
なぜか会うと疲れちゃうあのお客様。でも無下にはできないし…そんなとき。
帰られた後にはこの香りでスカッとその場を浄化しましょう。
ジュニパーベリー 1滴
サイプレス 1滴
グレープフルーツ 1滴
マンダリン 2滴
自分自身を清め、見つめるブレンド
根拠のない不安に襲われて、なんだか自分を見失いそうなとき。
瞑想の香りとも言われるフランキンセンスを使って、まずは心を落ち着けましょう。
フランキンセンス 1滴
ネロリ 1滴
プチグレン 2滴
心身の邪気を払って元気に
いかがでしたか。
今回ご紹介した精油は、抗菌抗ウイルス作用も期待できるということで風邪予防にもいいのです。
精神的な邪気も、実際の邪気(風邪気)も同時に払って、寒い冬を乗り切りたいですね。
maco